最近、「アウトドア好きの車」というイメージから一変し、ファミリーカーとしても人気を集めているSUV車。
その人気に則って、各メーカーから最新技術を搭載したクロスオーバーSUVが続々と発売されています。
その中でも人気の高いSUBARU・フォレスターと日産・エクストレイルですが、果たしてどちらの方が魅力的なのでしょうか。
フォレスターは新型、エクストレイルはマイナーチェンジが発表され、さらに注目を集めている2台について、今回は比較していこうと思います。
もくじ
走破性の比較【フォレスターVSエクストレイル】
まず最初に、それぞれの走破性について比較していきましょう。
SUVといえば、「4WDの強い走り」というイメージが強いのではないでしょうか。
雪道や峠道を快適に走行できるところが魅力的ですが、フォレスターとエクストレイル、それぞれどのようなスペックとなっているのでしょう。
○ガソリンエンジン
フォレスター | エクストレイル | |
エンジン | DOHC 直噴水平対向4気筒 |
DOHC筒内直接燃料 噴射直列4気筒 |
排気量 | 2.5L | 2.0L |
駆動方式 | AWD (常時全輪駆動) |
2WD/4WD |
トランスミッション | リニアトロニックCVT | エクストロニックCVT |
最大出力 | 136kw(184PS) /5800rpm |
108KW(147PS) /6000rpm |
最大トルク | 239N・m (24.4kgf・m) /4400rpm |
207N・m (21.1kgf・m) /4400rpm |
燃費(JC08モード) | 14.6km/L | 16.4km/L(2WD) 16.0km/L(4WD) |
○ハイブリッドエンジン
フォレスター | エクストレイル | |
エンジン | 水平対向4気筒 DOHC直噴 |
直列4気筒DOHC直噴 |
排気量 | 2.0L | 2.0L |
駆動方式 | AWD (常時全輪駆動) |
2WD/4WD |
トランスミッション | リニアトロニックCVT | エクストロニックCVT |
最大出力 | 107KW(145PS) /6000rpm |
108kW(147PS) /6000rpm |
最大トルク | 188N・m (19.2kgf・m) /4000rpm |
207N・m (21.1kgf・m) /4400rpm |
モーター出力 | 10kW(13.6PS) | 30kW(41ps) |
モータートルク | 65N・m (6.6kgf・m) |
160N・m (16.3kgf・m) |
燃費(JC08モード) | 18.6km/L | 20.8km/L(2WD) 20.0km/L(4WD) |
ガソリンエンジンの方は、排気量が多いフォレスターの方がパワーがあるでしょう。
強い走りを期待するのであればフォレスターをおすすめします。
一方ハイブリッド車の方は、エンジンスペックはほぼ同じものの、モーターの性能がエクストレイルの方が高いため、町乗りメインで燃費を重視したいのであれば、エクストレイルのハイブリッド車がおすすめと言えるでしょう。
◆新技術!走行性能が向上
走破性の向上を目的に、どちらの車も新技術が搭載されていますのでご紹介します。
○フォレスター
シンメトリカルAWD
水平対向エンジンと左右対称(SYMMETRY)のパワートレーンで構成された独自のAWDシステム。重心位置が低く、前後左右の重量バランスに優れたその構造は、さまざまな道で安定した走りと深い安心感を提供します。フォレスターでは、路面や走行状況に応じて前後輪に最適なトルクを配分する「アクティブトルクスプリットAWD」を採用。優れた走行性能を発揮します。
引用:https://www.subaru.jp/forester/forester/driving/performance.html
○エクストレイル
インテリジェント 4×4
アクセルを踏むと同時に、各種センサーの情報から、4WDコンピューターが走行状態を判断。走行状況に応じて前後トルク配分を100:0から約50:50に切り替えることで、滑りやすい路面でも安定した走りを実現します。新たにトランスファーの開発などで軽量化を実現し、燃費も向上。
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail/performance.html
どちらも悪路でのトルクバランスを変えて、安定した走行を実現していますね。
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail/function.html
ここで注目したいのが、エクストレイルに搭載されている「インテリジェント エンジンブレーキ」と「インテリジェント トレースコントロール」です。
ブレーキ・アクセルの操作を制御し、安定したコーナーリングをサポートしてくれる、日産の新技術なんです。
この2つの新技術が搭載されていることから、走破性についてはエクストレイルが一歩リードしていますね。
荷室の比較【フォレスターVSエクストレイル】
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail/
アウトドアやスポーツ、ファミリー世帯でも、多くなりがちな荷物をどれだけ車に乗せられるか、気になるところですよね。
SUVの購入を検討している方の中には「積載量」について注目している方も多いのではないでしょうか。
そこでフォレスターとエクストレイル、両者の積載能力を比較していきましょう。
フォレスター | エクストレイル | |
トランク容量 | 520L | 565L(2列シート) 445L(3列シート) |
高さ | 884mm | 845mm |
横幅 | 1300mm | 1305mm |
奥行き (リアシートを倒した状態) |
最大1547mm | 最大1745mm |
比較してみると、荷室はエクストレイルの方が大きいという結果となりました。
ちなみにエクストレイルには、「リモートオートバックドア」という便利な機能が搭載されています。
車体の下に足を入れるとセンサーが反応し、トランクのドアが自動的に開くという画期的な機能なんです。
リモコンキーで開閉の操作が出来る機能は、他のメーカーでも採用しているところが多いですが、完全に手が塞がった状態でもドアの開閉が出来るのは非常に魅力です。
一方フォレスターには、スイッチひとつでトランクのドアが開閉する「パワーリヤゲート」を搭載。
こちらも、両手が塞がった時のことを想定した、便利な機能となっています。
また、フォレスターは車体の大きさがエクストレイルより少々小さい分、座席収納に力をいれています。
フロントシートの背面ポケットやハンガーフックなど、「あったらいいな」に手が届く、嬉しい収納が充実しているんです。
大きい荷物を積むのならエクストレイル、ファミリー層など細かい収納を必要とするならフォレスターの方が便利でしょう。
雪道の比較【フォレスターVSエクストレイル】
引用:https://www.subaru.jp/forester/forester/
SUVの購入を検討するにあたり、やはり気になるのは「雪道の走行について」ではないでしょうか。
雪深い地域やゲレンデへ向かうことが多い方にとって、抑えておきたい重要なポイントですよね。
どちらのほうが走行安定性が高いのでしょうか?
走行動画で比較してみましょう。
〇フォレスター【雪道試乗】
〇エクストレイル【雪道試乗】
どちらも互角の走りをしていますね。
トルク配分を変える4WD構造によって、どちらも安定した走行を実現しています。
雪道の走行に関しては、どちらも大差無い、ということでしょう。
価格の比較【フォレスターVSエクストレイル】
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail/
これまで、スペックや機能など、それぞれの魅力的な部分をご紹介してきました。
しかし、どんなに魅力的でも、やはり予算をオーバーしてしまえば購入には至りません。
「低価格でより良い物」を提示しているのはどちらなのでしょうか。
それでは、それぞれの価格を見ていきましょう。
・フォレスター:2,808,000円~ ・エクストレイル:2,197,800円~ |
最低価格を比べると、このようにフォレスターの方が60万円ほど高くなっています。
またハイブリッドモデルを比較すると、
・フォレスター:3,099,600円~ ・エクストレイル:2,589,840円~ |
こちらも約50万円ほどフォレスターの方が高いという結果になりました。
しかし、ここで抑えておきたいのが両者の「グレード」です。
フォレスターは「Touring」「Premium」「X-BREAK」「Advance」の4つのグレードがあります。
一方エクストレイルは、6種類のグレードから、「2列シート/3列シート」「2WD/4WD」、さらに特別仕様車を含めると、実に39通りのグレードがあるのです。
そのグレードの中で最も高い価格が3,844,800円~。
エクストレイルの最上位グレードと、フォレスター「X-BREAK」にたくさんのオプションをつけた金額は、ほぼ同等と考えられるでしょう。
エクストレイルには、自分のライフスタイルに合ったグレードを見つけやすいという利点はありますが、同じ予算を用意できるならフォレスターの方が安く便利に購入出来る可能性もあるのです。
エクストレイルの方が車体価格は安いので、経済的にもおすすめではありますが、購入の際は注意してグレードを選んでいきたいですね。
私のおすすめ【フォレスターVSエクストレイル】
引用:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/x-trail/
結論としては「エクストレイル」です。
どちらも本当に魅力的で、走破性や雪道走行など、SUVに求められる技術はほぼ互角でした。
どちらかを選ぶとしたら、「何を重視するか」に注目しなければなりません。
そこで私は、昨今の「ファミリー向けのSUV」ブームに重きをおいて考えてみました。
荷室の大きさや燃費、オーナーのライフスタイルを考えた、バリエーション豊かなグレード。
そして、「アラウンドビューモニター」や「リモコンオートバックドア」など、女性に人気の機能が搭載されているため、子育て中のママさんにとっても便利な車と言えるんです。
車体価格が安いところも、ファミリー層から見ると魅力的なところですね。
もちろん、フォレスターもファミリー層に向けて作られてはいますが、ママや子供にも優しい車と言えるのは、どちらかといえばエクストレイルでしょう。
そのため今回は、エクストレイルをみなさんにおすすめいたします。
まとめ【フォレスターVSエクストレイル】
引用:https://www.subaru.jp/forester/forester/
フォレスターとエクストレイルについて比較してまいりました。
自分に合った車というのは、アウトドアやレジャー、家族や友人と一緒の時など、どんな場面でも快適な走りが出来るものです。
どちらの車も、どんな場面にも合う魅力的な車となっているので、ぜひ一度実際にごらんになってみてください。
そして家族や友人と、車と一緒に、楽しい思い出をたくさん作っていってくださいね。