交通ルール

危険運転にはどんな種類があるの?

危険運転とは自動車の危険な運転により
人を死亡させたときに適用される犯罪の一つです。

このページでは、危険運転にはどんな罪があり
逮捕されたあとどういうことになるのかなどを紹介します。

この先を読むことで、危険運転をすると
どんなことが待っているのかを知ることができます。

危険運転の種類と罪

危険運転とは、周囲に恐怖を与えたり
大規模な事故につながる行為を言います。

仮に危険運転で人を死亡させた場合は
危険運転致死傷罪(きけんうんてんちししょうざい)」の
罪に問われる事になります。

 

危険運転には以下のような種類があります。

・大幅なスピード違反

・信号無視

・高速道路を逆走

・飲酒運転

危険運転致死傷罪が適用される場合とは?

危険運転致死傷罪は、無謀・悪質な運転をしたり
故意的に人を車で、ひこうとしたりする犯罪に対し
2009年に一度改正をしています。

また、飲酒運転により悲惨な事故が多発したという経緯もあり
従来からの警報では罰則がかるという意見もあったようです。

 

いままでは、故意的な事故ではなく過失的な事故に関して
「業務上過失致死罪」として飲酒運転は処罰されてきました。

 

基本的に交通ルールを無視した無謀運転による悪質・重大な運転は
「危険運転致死傷罪」となります。

これは、故意的に危険運転をして人に傷害または死亡させた場合の犯罪に対して
処罰をしようということで適用されました。

スピード違反でも危険運転になるの?

スピード違反とは、交通法規によって定められた
制限速度を超えた場合は、道路交通法違反となります。

【高速道路】速度超過の点数、反則金

超過速度(km/h) 減点数(点) 反則金(円)
1~14 1 9,000
15~19 12,000
20~24 2 15,000
25~29 3 18,000
30~34 25,000
35~39 35,000
40~49 6 罰金

一般道】速度超過の点数、反則金

超過速度(km/h) 減点数(点) 反則金(円)
1~14 1 9,000
15~19 12,000
20~24 2 15,000
25~29 3 18,000
30~34 6 罰金
35~39
40~49
50~ 12

 

スピードオーバーをしていたにもかかわらず
警察の「ネズミ取り」に引っかからなかったケースも少なくありません。

たとえば、制限速度が40km/hのところを「45km/h」で走行をしても
捕まらなかったこともありますし10km/hオーバーでも捕まらなかったこともあります。

 

これは、車の速度計によって誤差が違うため
スピードの取締にも許容範囲を設けているのです。

しかし、同型同車種であっても「10km/hオーバー」で
捕まらない場合もあったり捕まることもあります。

 

つまり、車1台1台によっても
速度計に誤差があるということになります。

基本的に「これくらい大丈夫だろう」というのではなく
速度計を見て制限速度を超えないように運転をすることが大切です。

2018年11月に、スカイラインGT-R(R35)で
東大阪市内の自動車専用道路を「280km/h」の速度で
暴走をしたと言う事件がありました。

 

え、国産が220km/hって最高速度180km/hしか出ないだろ?!

 

ひょっとしたら、車の知識がない人にとっては
びっくりするような事件だったかもしれません。

大抵の国産車は、リミッター制御されているので
本来のエンジン性能は引き出されていません。

車は「スピードリミッター」を解除する装置を取り付けることで
本来のエンジンが出せる速度まで出すことが可能になるのです。

しかし、そういう装置は閉鎖されたサーキットのみで使用が許され
一般道では使用禁止にしているメーカーが多いです。

国産車のボディは、時速200km/h以上の衝突実験をしていないため
ボディは乗用車でもペラペラで、少し衝突しただけでも
グチャグチャになってしまうので大変危険です。

 

しかも、最近のモデルは燃費を上げるために
ボディの軽量化にも力を入れているのです。

なので「軽自動車だから」「乗用車だから」という概念は
今の車には通用しないと言っても良いでしょう。

飲酒運転での罰則

危険運転致死傷罪は、飲酒運転や無免許運転など
危険運転によって相手を死亡させたときに適用される罪です。

 

法定刑は、被害者が負傷の場合は「15年以下の懲役」です。

しかし、被害者が死亡してしまった場合は懲役期間が長く
1年以上の有期懲役となります。

 

危険運転で起こりうる罪の種類は以下のとおりです。

・酩酊運転致死傷罪
・制御困難運転致死傷罪
・未熟運転致死傷罪
・妨害運転致死傷罪
・信号無視運転致死傷罪

平成26年の危険運転致死傷罪での検挙者数は「463人」で
その中の約26%は飲酒運転等の危険運転致死傷罪での検挙です。

飲酒運転の場合は、事故を起こし
被害者が死亡しなくても重い罰則があります。

 

飲酒運転には「酒気帯び運転」「酒酔い運転」の2種類あります。

酒気帯び運転は、吐き出す息に対し1リットル中の
アルコール濃度が0.15mg以上検出された場合を言います。

 

酒酔い運転は、まっすぐに歩けない状態や
受け答えがおかしいという場合を言います。

アルコール濃度は、お酒に強いとか弱いという体質には
全く依存しておらず、たとえ「俺は酔っちゃいねぇよ」と言っても
アルコール濃度の基準値を超えた時点で罰則は逃れられません。

危険運転致死傷罪で逮捕された後はどうなる?

飲酒運転で逮捕されるということは
普通にしていれば無いことです。

しかし、警察官から逃げたり人をひいて
傷害または死亡させた場合は逮捕されます。

 

もし、飲酒運転で逮捕されたときは
以下のような流れになります。

飲酒運転で逮捕されたあとは以下のような流れになります。

1.逮捕

飲酒運転で逮捕された場合は、警察によって捜査が行われるでしょう。

また、警察の捜査というのは
逮捕後から48時間以内にしないといけません。

 

逮捕前に「弁護士呼べ!」とか言っている人もいるかもしれませんが
弁護士はそう簡単に来てくれませんし逮捕後のほうがお得なケースが多いのです。

なぜなら、逮捕後は、「当番弁護士制度」というものが誰でも利用することができて
しかも、1回だけ無料で弁護士を呼ぶことができるからです。

2.送致

 

警察の捜査が終わると被疑者の身柄は、検察へと移されます。

さらに、今度は検察から捜査を受けることになり
検察の捜査は、24時間以内で完了しないといけません。

 

警察と検察の捜査が完了するまでは
たとえ、家族でも面会はできないことになっています。

3.勾留

 

被疑者が証拠隠滅をしたり逃亡しそうだった場合は
勾留されることもあります。

その場合は、検察の捜査が遅れることもあるようです。

 

勾留期間は基本的に「10日間」ですが
さらに、勾留が必要になったら、さらに10日間延長されます。

4.起訴・不起訴

 

次に、被疑者は起訴・不起訴の処分がされます。

起訴される場合は、被疑者は
ほぼ間違いなく有罪判決を受けてしまいます。

 

不起訴の場合は、無罪と同じですね。

いずれにしても、飲酒運転は罰金刑があり
詳しくは以下の表のとおりです。

酒気帯び運転と酒酔い運転の罰則

酒気帯び運転 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
酒酔い運転 5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

まとめ

危険運転とは、深刻な事故を引きをこす引き金になるので
交通ルールはしっかりと守ったほうが良いでしょう。

飲酒運転も人生を棒に振る可能性もあるので
飲んだら乗らないという強い意志を持ったほうが無難と言えます。