最近の車には「スマートキー」がついている車種が増えてきました。
車のドアに鍵を差し込まずにエンジンキーはポケットに入れたまま、ドアのロックを施錠・解錠できるのは大変便利と言えます。
ですが、こうした便利なスマートキーも、簡単に盗まれてしまう手口が横行しているのです。
プロの窃盗集団の手にかかれば、スマートキー装着車もドアを簡単に開けられてしまい、エンジンも簡単に始動してその場を立ち去ってしまいます。
どういう手口でスマートキー装着車が、簡単に盗まれてしまうのかを紹介していきます
スマートキーとは?
スマートキーとはキーレスエントリーを、さらに進化させたシステムです。
キーレスエントリー車の場合は鍵についているボタンを押すことで、ドアのロック・アンロックができました。
ですが、スマートキーはズボンのポケットにキーを入れたままでも、ドアハンドルに付いているボタンを押せば、ドアをロックアンロックできます。
エンジン始動もブレーキを踏みながらプッシュボタンを押せば、簡単にエンジンを掛けることができるのです。
更に仕組みを説明すれば、スマートキーを持って車に近づくと車に搭載されている発信機から、微弱な電波が発信されてスマートキーはそれを受信します。
受信したスマートキーは自動で応答用の電波を発信して、その電波をセンサーが受信しドアをロック・アンロックするという仕組みになっています。
スマートキー搭載車窃盗の手口が驚愕すぎる!
スマートキーは同年式同型車種でも、それぞれ別々の暗号として電波を発信しているはずですが、スマートキー装着車をいとも簡単に盗んでいきます。
一般的に「リレーアタック」と呼ばれる手口です。
リレーアタックは複数人で犯行が行われ、スーパーの駐車場で堂々と窃盗が行われますが、自宅の駐車場でも堂々と窃盗が行われるのです。
その手口とはある特殊な無線装置を持った人が、盗もうとしている車に近づいて「LFダウンリング」という信号を装置を使い受信します。
さらに、その信号を増幅させてそっくりそのまま自宅の中にある、スマートキーに向けて送信をするとスマートキーは増幅した信号を受信してしまいます。
そうなると、難しい話を抜きにして簡単に説明すると、普通にドアロック解除されてしまい盗まれてしまうというわけです。
盗まれやすい車種って何?
引用:https://lexus.jp/
日本損害保険協会は2019年3月20に、「第20回自動車盗難事故実態調査結果」を発表しました。
この調査は2018年11月に損害保険会社17社を対象にして実施し、全国で発生している自動車本体窃盗事故や車上ねらいなど、調査期間内の車両保険金を支払った事業を対象にしたのです。
・車両本体盗難:277件
・車上ねらい:364件
去年まではトヨタのプリウスが最も盗まれやすい車ランキング1位でした。
しかし今は「レクサス」が「2.6倍の66件」の増加で、盗まれやすい車ランキング1位になりました。
プリウスは2017年の調査までは4年連続1位でしたが、現在は2位となっています。
それでも、新車価格が高い車や、特定の車種に集中しているようです。
スマートキーおすすめの車盗難防止グッズ
引用:https://item.rakuten.co.jp/
スマートキー搭載車の盗難防止グッズで一番オススメのグッズは、「二重防犯機能 & 緊急脱出用の窓割りハンマー機能」です。
理由は、パイプカッターなどで切断しようとしても、切断できない高硬度の合金鋼を使用していて、ハンドルも無理に動かそうとするとクラクションが鳴るという仕組みだからです。
車両本体ごと盗まれないので、リレーアタックで車内まで入れても、車を持ち出すことはできないでしょう。
緊急時のハンマーとしても使用できますし、グローブボックスにもスッキリと収納が可能なのも嬉しい限りです。
まとめ
スマートキー搭載車は類似する電波を受信すると、簡単にドアが空いてしまうのは恐ろしいですね。
高いお金を出して買った車が車本体ごと盗まれるのは、余り良い気分ではありません。
リレーアタックというのは手が込んでいる手法ではないですが、スマートキーの位置を正確に検出することができるようです。
さらに、いくらスマートキーのセキュリティが高くても、データそのものに対して手を加えるというわけではなく、暗号も解読するということはありません。
データをそっくりそのまま手に入れて、スマートキーと同じ電波を流しているだけなので、どんなにセキュリティが高くても関係ないということです。
窃盗はスーパーの駐車場だけではなく、自宅の駐車場でも犯行は行われます。
自宅の駐車場というのは一番安心しきっている人が多いので、一番狙われやすいかもしれません。
自宅のテーブルの上に無造作にスマートキーをおいていると、知らない間に車はなくなっているということもあります。
なので、電波を通さないケースに入れるかアルミホイルで覆うなど、リレーアタックの対策をしていくしか無いですね。
リレーアタック対策をバッチリしておくことで、盗まれることを防げそうです。